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10回目は、堀川 司さんからバトンを受けた、特別養護老人ホーム平成園 施設長 栄喜絹子(えいき きぬこ)さんです。
2つの施設の施設長として、職員とのコミュニケーションをどのように取られているのか等について伺いました。
平成園とぬくもりの里たてやまの施設長をしています。平成園には介護スタッフのほか、総務、医務、厨房スタッフがいますが、介護スタッフは3交代のシフト制なので勤務時間が違うこともあり、なかなかコミュニケーションが取りづらいです。そのため、1日に何回も介護現場へ出向くようにしていますし、たてやまには週に1回ほど出向き、スタッフと話をするようにしています。
そのほか年1回の面談も実施していますが、とにかく風通しのよい職場にしようとしています。意見が通らない、言っても変わらないような職場では、働くスタッフのモチベーションも上がらないですからね。
穏やかな雰囲気の栄喜施設長
副主任以上のリーダーは6割以上が女性です。男性の多い職場だと、「女性活躍」というと取り組むべきことが多いと思いますが、もともと女性が多い職場でも、研修会等に参加してスキルアップしてもらわないと活躍に結び付けるのは難しいと感じています。
雄勝なごみ会全体で、組織全体を把握しながら自分のチームを育てる、といった内容の研修を行っています。介護施設は認知症のケア実践研修など、様々な研修に出なければいけないので、そういった研修会を通しても、スキルが磨かれていると思います。
社会福祉法人として様々な地域貢献事業を行っていますが、その活動内容は、スタッフで構成している各委員会で企画してもらっています。例えば、認知症ケア委員会では「認知症劇」、研修委員会では「たいしたためになる教室」などを実施しています。委員会主導で実施してもらうことで、地域貢献の意識付けにつながると考えています。
様々な職種のスタッフが働いているので、頼ったり頼られたりしながら施設が成り立っていますが、施設自体も地域に頼られる存在でありたいと、日々努力しています。
「イクボス行動宣言書」を手に事務所の皆さんと
私たちの仕事は「人」を相手にする仕事ですので、コミュニケーションのプロになってほしいと思っています。今の若い方たちは祖父母と同居していない方が多いので、お年寄りを知らないで就職してくる方が多く、最初は何を話せばいいのか分からないようです。相手を怒らせたり、気分を悪くさせたりしてはいけないし、相手の良さも知りながら関わっていかなければいけません。最初は一方的に言われてしまうこともありますが、自分が強くなるためにはコミュニケーション能力を高めていくことが大切なので、頑張ってほしいですね。
でも、仕事ばかりだと疲れてしまうので、上手くワーク・ライフ・バランスをとりながら、ゆっくり成長してほしいと願っています。
栄喜施設長のスタッフを思う気持ちが伝わるインタビューとなりました。
次は、株式会社ロイヤルパソコンシステム 代表取締役社長 高橋一俊さんにバトンをつなぎます。
紹介者 簗田雄亮さん
笑顔で施設長の話をする簗田さん