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毎月19日は食育の日です!
食は生きる源であり、おいしい食事は日々の楽しみや気分転換になります。
食から健康的な生活をサポートするために管理栄養士が食に関する様々な情報と簡単なレシピを紹介します!
これまでのおすすめレシピは本ページ下記のPDFファイルをご覧ください。
災害はいつ、どこで起こるかわかりません。地震や豪雨などの災害が発生すると、電気・ガス・水道などのライフラインが止まり、物流が途切れ、スーパーやコンビニなど食料品店が営業できなくなることがあります。そんなとき、食料や生活用品を備蓄しているかどうかが自分と家族の安全と安心を大きく左右します。
災害時はショックや疲れから食欲不振を起こし、栄養不足や免疫力低下を引き起こすこともあります。どんな状況でも安心できるよう「まずは備える」ことが災害に強い環境づくりの第一歩です。いざという時に困らないよう日頃から備えましょう。
特に発生直後の数日間は支援が届くまで時間がかかり、ライフラインの復旧は数週間かかることもあります。家族構成や好みに合わせて最低でも3日分の食料を備えるようにしましょう。
おすすめは「ローリングストック法」です。これは普段食べている保存がきく食品を多めに買っておき、賞味期限が近付いたら食べて、食べた分を買い足すという備蓄のスタイルです。特別な準備をしなくても日常の買い物の中で防災対策ができるので無理なく続けられます。ストック食品は持ち出ししやすいところに準備し、リスト化しておくと補充もわかりやすくなります。

災害に備えて家庭で備蓄すべき水の量は1人1日あたり3リットルが目安です。これは飲料の他にも調理用、手洗いなどの衛生用水も含みます。

主食となるごはん、パン、麺類などがエネルギー源となります。

食品例:レトルトご飯、アルファ化米、パスタ、シリアル、即席めん、もち、乾パン、クラッカーなど
主菜となる肉、魚、大豆製品、卵などが体をつくるもとになるたんぱく質を多く含みます。不足すると疲労感やむくみ、免疫力低下につながります。

食品例:肉・魚・豆類の缶詰(サバ、サンマ、コンビーフ、やきとり、大豆など)、レトルトの肉・魚料理、高野豆腐、魚肉ソーセージ、豆乳など
副菜となる野菜や海藻、きのこ、果物は体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。不足すると便秘や口内炎を引き起こしたり、免疫力が低下したりします。

食品例:日持ちする野菜(人参、さつまいも、かぼちゃ、玉ねぎ、じゃがいもなど)、野菜の缶詰(とうもろこし、トマトなど)、果物の缶詰(モモ、パイナップルなど)、野菜ジュース、レトルトの野菜料理、即席みそ汁・スープ、乾物(海苔、切り干し大根、ひじき、わかめなど)、
災害時はご飯やパンなどの主食が多くなり、栄養バランスが偏って体調不良を引き起こす原因になります。主食、主菜、副菜の食品をまんべんなく揃えましょう。
調味料:みそ、塩、しょうゆ、ソース、マヨネーズ、ドレッシング、めんつゆなど
食器類:紙皿、割りばし、使い捨てスプーン、ラップ、アルミホイル
調理器具:ガスコンロ、ガスボンベ、鍋、ポリ袋(高密度ポリエチレン表記のある物)

食材と調味料を耐熱性ポリ袋に入れ、沸騰したお湯の中で加熱調理をする方法で、災害時にも役立ちます。
パッククッキングのメリット
トマト豆乳スープ(6杯分)

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材料 |
分量 |
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トマト缶 |
1缶(400g) |
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水 |
400ml |
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豆乳 |
200ml |
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豆缶(ミックスビーンズなど) |
1缶(120g) |
| ウインナー | 6本 |
| コンソメ | 小さじ2 |
| 砂糖 | 小さじ1 |
| 粉チーズ | 適量 |
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こしょう |
少々 |
栄養価(1人前あたり)
エネルギー:121Kcal
たんぱく質:6g
脂質:8g
塩分:0.9g
備蓄食品を使って調理器具を使わずにできるパッククッキングのレシピです。トマトの酸味を豆乳でまろやかにして食べやすくしました。トマトに含まれるリコピンやビタミンCが細胞の酸化を防いだり、免疫力を高めてくれます。また、豆乳や豆類に含まれる豊富なたんぱく質やビタミンB群がエネルギー代謝や筋肉の維持に貢献します。豆乳は牛乳よりも保存期間が長く、高温多湿を避ければ数か月保存できるものもあります。災害時でも役に立つ栄養源となるためローリングストックにおすすめの食品です。また、玉ねぎやにんじん、じゃがいもなどの野菜があれば別の袋で先に煮てスープに加えると具沢山になってよりおいしく、ビタミンも多くとることができます。さらに、米と一緒に煮てリゾットにしたり、パスタと合わせたり、アレンジができます。災害時は心身のストレスや睡眠不足で疲れを感じやすくなる恐れがあります。そんな時に温かいスープは食べやすく、消化にもやさしく、体を温めることができるため体力を保つことができます。非常時こそおいしい食事で安心感をつくり、元気の回復につなげましょう。