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高温多湿な環境に長時間いることで体温の調整がうまくできなくなったり、体内に熱がこもった状態をいいます。
めまいや吐き気、頭痛、失神など様々な症状をきたし、屋外だけでなく屋内でも起こります。
最悪の場合、死に至ることもありますが、適切な予防方法を知っていれば防ぐことができます。
高齢者は体温調節機能が鈍るため暑さを感じにくくなるという特徴があり、子どもは体温調節機能が未熟なため効果的な体温調整が困難という特徴があります。
湯沢市の令和5年の熱中症の救急搬送件数は59件(令和3年23件、令和4年26件)とここ数年と比べ2倍以上となりました。そのうち高齢者が86.4%を占め、屋内の静養中に多く発生していました。
熱中症の発症は、8月が最多となっています。
最近では6月頃から真夏日が観測されるようになり、熱中症による事故が全国的に起きています。
また、体が暑さに慣れていない期間は熱中症になる危険性が高まります。高齢者は、特に屋内での予防が重要です。
また、テレビやラジオ等で熱中症予防に関する情報を確認し、生活に役立てましょう。
1.のどが渇いていなくてもこまめに水分補給!
3食しっかり食べることが大切ですが、食事をのぞいて1200ミリリットル程の水分補給が勧められています。
普段の水分補給は、水や麦茶がお勧めです。 効率の良い水分補給の仕方として、150mlを1日8回飲むのが良いとされています。
1日8回(起床時、朝食時、10時ころ、昼食時、15時ころ、夕食時、入浴時、就寝前)など時間を決めて水分補給をしましょう。
※カフェインを含むお茶やコーヒーには利尿作用がありますので水分補給には向いていません。
またアルコールを飲むと、体内で分解するために水分が使われることにより、かえって脱水を招きやすくなります。
2.暑さを避けよう!
我慢せずにエアコン・扇風機を使い室温や湿度を調節しましょう。
また、吸水性や、速乾性に優れた素材の服の着用や、外出時は日傘を使用したり帽子をかぶりましょう。
3.無理のない範囲で運動や入浴をして汗をかき、体を暑さに慣れさせましょう。
例:ウォーキング30分(週5回ほど)、ストレッチなど適度に汗をかくもの30分(週5回から毎日)、入浴はシャワーだけでなく湯船に浸かる
※いずれも体が汗ばむ程度で、水分補給をしながら行いましょう。
個人の体質や体調、その日の気温や環境に合わせて無理のない範囲で行ってください。
4.活動前に深部体温を下げましょう(プレクーリング)
活動前にアイススラリー(シャーベット状のとろみのある飲料)の摂取をすることで、深部体温の上昇を緩やかにしてくれます。
※家庭でもアイススラリーに似たものを作ることができます!
[参考]
2021年から熱中症警戒アラートが環境省・気象庁より暑さへの「気づき」を呼びかけるために情報発信がされていましたが、2024年4月よりもう一段引き上げた過去に例のない危険な暑さが予測され、重大な健康被害が生じるおそれがある場合に環境省が発表する熱中症特別警戒アラートの運用が始まっています。
熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い状況になると予想される日の前日夕方、または当日早朝に都道府県ごとに発表されます。
発表されている日には、日頃から実施している熱中症予防対策を普段以上に徹底することが重要です。
熱中症の危険度を判断する数値として、暑さ指数(WBGT)の情報があります。
暑さ指数(WBGT)とは気温、湿度、輻射熱(日差しなど)からなる熱中症の危険性を表す指標です。
指数が28(厳重警戒)を超えると熱中症が著しく増加し、33以上(危険)になると熱中症警戒アラートが発表されます。暑さ指数を確認して熱中症予防に努めましょう。
熱中症警戒アラートについて [PDFファイル/1.39MB]
令和6年4月1日に全面施行された改正気候変動適応法に基づき、市では暑さをしのぐ場所として「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」を下記の4か所に指定しました。クーリングシェルターは、熱中症特別警戒アラートの発表期間中には開放することになっています(開放期間・時間に限ります)。
環境省 熱中症予防情報サイト 湯沢市の暑さ指数の実況と予測<外部リンク>
環境省 熱中症警戒アラート・熱中症特別警戒アラート発表状況<外部リンク>
災害時には、避難生活に伴う疲労・体調不良・栄養不足等で熱中症のリスクは高くなります。
お互いに声をかけながら、十分に注意しましょう。避難生活では普段以上に体調管理を心掛けましょう。
熱中症関連情報 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)<外部リンク>