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すごうばし
1基
県指定/建造物
平成15年3月25日
湯沢市皆瀬字下菅生
湯沢市
昭和6年(1931)
長さ43.7m 幅5.1m 鋼鉄製 単曲弦プラットトラス橋 手摺付
この橋は、市東部を流れる皆瀬川の中流、府県道路稲庭岩崎線(後の国道398号)に架かる道路橋で、桜田機械製造所、田村組の施工によって、昭和6年(1931)5月に竣工している。
長さは43.7m、幅5.1mで、曲弦プラットトラスの構造形式による、単径間の鋼橋である。自給体制下の国産の鋼材を用いており、プラットトラス橋として最後の時期にあたる橋である。
伊達領へ通じる小安(おやす)街道にあり、嘉永(かえい)五年(1852)初めて木橋が架けられたが、繰り返し洪水で流された。明治36年(1903)、雄勝郡長に架設の請願書が出され、昭和5年(1930)にやっと橋の架設工事に着手した。翌6年(1931)、地域の悲願であった永久橋として菅生橋が完成し、昭和7年(1932)8月1日開通記念式典が行われた。
平成6~7年(1994~95)に補修工事が行われ、高欄は新たに取り替えられたが、橋本体は架設当時の状態である。平成13年(2001)、上流部に架設された新菅生橋に車道の役割を譲り、現在は歩道橋として利用されている。
橋を実現した技術の高さ、曲弦プラットトラスの典型的な構造形式をもつ外観の美しさ、さらにはこの地域の社会生活にとってかけがえのない存在として愛着をもたれ保存されているなど、近代化遺産としての文化財の価値を有する土木建築として、高く評価されるものである。