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いわさきはちまんじんじゃほんでん
1棟
市指定/建造物
昭和48年12月24日
湯沢市岩崎字千年283番地
岩崎八幡神社氏子
江戸時代 寛政二年(1790)
木造 一間社権現造 鉄板葺
この神社は、岩崎地区千年公園内にある。本殿は、寛政(かんせい)二年(1790)に建立され、寛政四年(1792)八月に遷座式が行われたと伝えられ、垂木など一部に彩色が残っていることから、当初は極彩色であったと推定される。棟梁は岩崎村の斎藤伝四郎(さいとうでんしろう)。鳳凰(ほうおう)・両鼻の唐獅子など優れた彫刻は塩越(しおこし)(現にかほ市象潟町)の作助(さくすけ)によるもので、塗師は榊舎人(さかきとねり)といわれる。
岩崎八幡神社の縁起によると、寛治(かんじ)元年(1087)に源義家(みなもとのよしいえ)が奥羽の豪族清原家衡(きよはらのいえひら)、武衡(たけひら)を金沢柵(かねざわのさく)に攻めるとき、岩崎霊符森に八幡神社を建立し、鐙(あぶみ)を奉納し戦勝祈願したと伝えられる。
享和(きょうわ)三年(1803)、秋田藩九代藩主佐竹義和(さたけよしまさ)から源義家奉納の鐙を藩庫に納めるよう命があり奉進した。同年義和から狩野秀水(かのうしゅうすい)の鐙写生図に義和直筆の三文字「鐙八幡」を書き入れた軸が八幡神社に寄進された。