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涅槃図

印刷用ページを表示する 更新日:2020年9月25日更新

涅槃図の写真

よみがな

 ねはんず

員数

 1幅

指定/種別

 市指定/絵画

指定年月日

 平成16年2月12日

所在地

 湯沢市稲庭町字万田平20番地

所有者

 善龍寺

時代・年代

 江戸時代 宝永四年(1707)

概要

 縦209センチメートル 横147センチメートル 紙本着色

 この涅槃図は、釈迦(しゃか)の臨終の様子を描いた仏画である。沙羅双樹(さらそうじゅ)の下、宝台(ほうだい)上に横たわる釈迦を中心に、それを取り巻く仏弟子達、画面右上に麻耶(まや)夫人の来臨、画面下部には釈迦を慕い悲嘆にくれる鳥獣等が丁寧に描かれている。
 画面左下には「宝永(ほうえい)四丁亥(ひのとい)天卯月二日 涅槃像一幅尽一筆三礼 沙門一憨(いっかん)筆」の銘がある。一憨こと戸部一憨斎(とべいっかんさい)は、正保(しょうほう)二年(1645)に横堀に生まれ、『奥羽永慶軍記』等を記した著述家である。45歳にして仏門に入り、絵師としても作品を残している。本図を描いた宝永(ほうえい)四年(1707)に63歳で没していることから、本図は最晩年の作である。
 画中には、施主である飯田(いいだ)村の佐々木吉兵衛(ささききちべえ)、小野寺忠右衛門(おのでらちゅうえもん)、東海林平左衛門(しょうじへいざえもん)、東海林雅楽之助(しょうじうたのすけ)らの姿も描かれており、仏画としてのみならず、施主や絵師の来歴を知る上でも貴重な資料である。