本文
ぎょけいもんこくせき
1基
県指定/考古資料
昭和31年5月21日
湯沢市上院内字小沢115番地 湯沢市院内銀山異人館
(出土地 湯沢市秋ノ宮字山居野地内)
湯沢市
縄文時代
長径106センチメートル 短径62センチメートル 最厚部35センチメートル 安山岩
この魚形文刻石は、秋ノ宮字山居野(さんきょの)の標高約400mに位置する稲住(いなずみ)温泉敷地内で発見されたもので、菅江真澄(すがえますみ)の『雪の出羽路(いでわじ)』にも、この魚形文刻石について記されている。
大きな石の表面には、ほぼ同じ大きさの魚形が長径の中央を境に、左側には3匹、右側には1匹浅く刻まれている。通称サケ石とも呼ばれており、県内各地に同じような刻石があり、縄文時代のものと推定される。
魚形文は単なる文様として刻まれたものではなく、魚の供養碑、豊かな川の恵みを願ってつくられたものと考えられる。
縄文人の精神文化を伺い知る資料である。