本文
けんむにねんひ
2基
市指定/考古資料
平成15年3月13日
湯沢市相川字中山18番地
個人
南北朝時代 建武二年(1335)
この板碑は、東鳥海(ひがしちょうかい)神社拝殿に近い民家の敷地内にある。
左側の大型碑には、上部にキリーク(阿弥陀如来)、サ(観音菩薩(ぼさつ))、サク(勢至菩薩)の阿弥陀三尊を配し、それぞれの梵字(ぼんじ)の下に蓮台を刻す。
右側の碑には、キリーク(阿弥陀如来)、バク(釈迦如来)を縦に刻し、銘文があるものの、風化が進み判読が困難である。
昭和49年(1974)の調査以来、無紀年碑とされてきたが、菅江真澄(すがえますみ)の『雪の出羽路(いでわじ)』中山村の項に、「村中ヵに碑二石あり、みな文字亡滅(けち)はて建武二年の文字のみ残りて、加藤九兵衛(かとうきゅうべえ)という家の東にたてり」とあり、紀年を建武二年(1335)とする。