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近松永和筆 院内銀山真景甲子春月図

印刷用ページを表示する 更新日:2020年9月25日更新

近松永和筆 院内銀山真景甲子春月図の写真

よみがな

 ちかまつえいわひつ いんないぎんざんしんけいきのえねしゅんげつず

員数

 1幅

指定/種別

 市指定/歴史資料

指定年月日

 平成29年2月6日

所在地

 湯沢市佐竹町1番1号

所有者

 湯沢市

時代・年代

 江戸時代 元治元年(1864)

概要

 縦57.5cm 横105cm 紙本著色

 この図は、元治(げんじ)元年(1864)春の院内銀山の様子を描いたものである。
 画面右手前に大切(おおぎり)坑と十分一(じゅうぶんいち)御番所を描き、左に進み烏帽子(えぼし)岩(立石)、主鈴坂(しゅれいざか)を越え、小関清水と開闢碑(かいびゃくひ)を過ぎると塀をめぐらした表御門があり、門番や刺又(さすまた)が描かれ厳重に警備されていたことがうかがえる。門を進むと前方に金山(かなやま)神社、右手には五番坑や御台所はじめ院内銀山の町並みが広がり、山間(やまあい)に訪れたのどかな春の風景を軽やかな筆致で描く。
 本絵図は、銀山坑内を描いた「院内銀山鋪岡(しきおか)略絵図」と対になっており、双方をともに見ることで当時の銀山の様子を知ることができる。
 本図を描いた近松永和は、佐竹南家(さたけみなみけ)のお抱え絵師遠藤昌益(えんどうしょうえき)(1821~没年不詳)である。遠藤家は代々南家の絵師を務め、「湯沢絵図」(市指定文化財)を描いた遠藤昌宅(しょうたく)の五代の孫(そん)と推定される。万延(まんえん)元年(1860)に筆禍事件があり吟味中に逃亡し、のち矢島藩校に籍を置き近松永和と名乗った。昌益の足取りを知る資料でもある。
 なお、「昭和21年4月12日 侯爵(こうしゃく)佐竹義栄(よしなが)」の箱書があり、佐竹宗家の所有期間があったことを示している。