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あたごじんじゃさいてんしんとぎょうれつならびにだいみょうぎょうれつ
市指定/無形民俗文化財
昭和48年2月12日
大名行列保存会
愛宕神社祭典では、古くから神渡行列が行われていて、江戸時代末期から町人による大名行列が合わせて行われるようになった。
かつて大祭は、旧暦の7月23日、24日、25日をもって挙行され、行列は外町五町の輪番制により、その年の格番町によって編成されていた。それらの経緯などが、大町祭事係の記録『大町祭賑帳』(市指定有形文化財)に記録されている。
行列で使われる御道具は、佐竹南家(さたけみなみけ)拝領の品や旧家に伝わる芸術的価値の高い貴重なものなども含まれている。
祭典当日は、愛宕神社にて神事がとり行われた後、社司持(しゃじもち)が打ち鳴らす太鼓を先頭に神渡行列がはじまる。御神輿(おみこし)を中心に、愛宕山御旗(みはた)、榊(さかき)、四神旗(しじんき)、神職、祭主などで編成される。それに続く大名行列は、先払いにはじまり、子どもによる中乗(なかの)りと呼ばれる殿様を中心に、武頭(おものがしら)、鎗(やり)、鉄砲、弓、挟箱(はさみばこ)、鷹匠(たかじょう)、徒士(かち)などで編成される。また、各町内に設けられた会処前では、奴振りが披露され市内を練り歩く。
『佐竹南家日記』(県指定有形文化財)にも、殿様が表御門にて御輿(みこし)行列をご覧になられたことや、毎年行列の警固(けいご)のため武士や足軽が10人前後付けられたことなどが書かれている。