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きりはたばんがく
市指定/無形民俗文化財
昭和50年4月5日
湯沢市松岡字切畑
切畑番楽保存会
この番楽は、慶長(けいちょう)年間(1596~1615)、山伏行者が冬の間山を下りて、麓の村落をまわり民家を宿としながら神楽舞(かぐらまい)を見せ教えたことに始まったといわれる。
安永(あんえい)二年(1773)には、佐竹南家(さたけみなみけ)の正面から出入りを許されるなど由緒ある番楽であった。
番楽は、お囃子(太鼓・横笛・鉦(かね))と唄掛け(唄と言い立て)、舞手の三部門から構成される。演目は、獅子舞、御上使、三番叟(さんばそう)、御神楽(おかぐら)、機織(はたおり)姫の舞、へしろ舞、鳥舞、山神舞、切舞、番楽太郎、弁慶、じおう舞からなる。旧鳥海町や羽後町に残る番楽と同じ流れを汲むが、切畑番楽の囃子の調子は他の拍子より一拍速いといわれている。