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鮞状珪石および噴泉塔

印刷用ページを表示する 更新日:2020年9月25日更新

じ状珪石の写真
鮞状珪石

噴泉塔の写真
噴泉塔

よみがな

じじょうけいせきおよびふんせんとう

指定/種別

国指定/天然記念物

指定年月日

大正13年12月9日

所在地

湯沢市秋ノ宮字役内山外

所有者

国(農林水産省)

概要

 鮞状珪石は、温泉沈殿物の一種で、形状が魚(ハタハタ)の卵に似ているため、地元ではブリコ石と呼ばれている。直径1.5ミリメートル~4ミリメートルほどの魚卵のような粒状体の固まりで、色はほとんどが白灰色である。温泉成分の二酸化珪素(けいそ)が細かい石片や、微小な石英(せきえい)などを核にして、温泉水の中でゆっくり成長し、卵状に結晶したものである。その生成は自然界における希少性を有し、学術上価値が高い。
 産地は、稲住(いなずみ)温泉の北東470m先の山中で、かつて盛んに温泉や蒸気を噴出していた地帯である。温泉孔の周囲に沈殿する温泉沈殿物「珪華(けいか)」が長い間に堆積し厚さ数メートルにもなっており、珪華にはさまれて厚さ10センチメートルほどの鮞状珪石が3層になって存在している。この地帯には、かつて多くの珪華や鮞状珪石が沈殿し、噴湯が数個の噴泉塔を形成していたが、現在はわずか数箇所の噴湯孔がみられるのみである。

※噴泉塔 温泉の湧出孔を有する石灰華(炭酸カルシウムからなる温泉沈殿物)の塔状堆積物のこと。

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