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ふうけつ
市指定/天然記念物
昭和56年5月22日
湯沢市関口字糸倉山7番地2
個人
この風穴は、関口地区東方の山腹に位置する。流紋(りゅうもん)岩が堆積した累石(るいせき)風穴で、夏季に外気と内部の温度差によって対流が生じ、冷気が風のように吹き出し、付近より気温が低いため、標高300m前後であるにも関わらず、一部、亜高山帯の植物も生育している。
風穴の発見は1860年代といわれる。かつて、当地方で養蚕(ようさん)が盛んに行われ、蚕種(さんしゅ)の保管庫として利用するため、明治41年(1908)に三関風穴蚕種貯蔵組合が組織され、ここに三階建の木造貯蔵所をつくった。県内の養蚕発展のために大きな貢献をしたが、第二次世界大戦後の冷蔵施設の進歩などにより、その必要性を失い建物が取り壊され、現在は跡地だけが残っている。