本文
みつなしのなしのき
1本
市指定/天然記念物
平成16年2月12日
湯沢市三梨町字古三梨106番地
五ケ村集落
バラ科ヤジマナシ 樹高8m 目通周囲1.8m 推定樹齢220年
これは、三梨町の水田の中に立ち、「三梨」の地名の由来とされるナシノキである。
腐朽により根元から2.5mほどの高さまで空洞が見られるものの、地域住民に守られ現在も樹勢を保っている。
菅江真澄(すがえますみ)の『雪の出羽路(いでわじ)』に「三梨郷には、一房に三つの実がなる梨があること。その梨の木が立つ場所は、昔、桂薗寺(けいおんじ)を遷(うつ)した跡で、石仏の地蔵が建っている」などと書かれている。明和(めいわ)六年(1769)の紀年を刻する石仏が現在も当時と同じ場所に立つ。
固有種としてだけではなく、歴史・民俗資料としても貴重である。