本文
これまでに市に寄せられた赤ちゃんの食事に関する疑問や悩みをまとめ、栄養士が回答しました。今後も随時更新していきます。
しっかり栄養が摂れているか心配になりますよね。まずは成長曲線を確認しましょう。体重が十分に増えていれば心配しなくとも大丈夫です。体重は健診のほか、市役所こども未来課や子育て支援センターでも測定することができます。
赤ちゃんは成長に伴い、時間の感覚や満腹感を覚えていきます。機嫌が良いことや、排尿があること、体重がしっかり増加していることなどが確認できれば、心配はありません。
また、授乳と次の授乳の間の時間(授乳間隔)が短いと、赤ちゃんのお腹が空かず、飲む量が少なくなることもあります。様子を見ながら、授乳間隔を3から4時間開けてみてはどうでしょうか。遊び飲みをするなど、時間がかかりすぎる場合は一度飲ませるのをやめて様子を見ましょう。
暑い時期には心配になりますよね。基本的には、赤ちゃんの水分補給は母乳やミルクだけで十分です。暑い中での外出や入浴後など汗をかいた時が授乳タイミングとずれている時などは湯冷ましを適量(授乳量に影響しない程度)飲ませても良いでしょう。イオン飲料や果汁などを飲ませる必要はありません。
離乳食初期は栄養を主に母乳やミルクから摂っています。母乳やミルクは離乳食を食べさせた直後のほか、赤ちゃんが飲みたい分だけ飲ませます。離乳食が進み、食事回数や量が増えてくると自然と母乳やミルクの量が減ってきます。(ミルクだと残すようになります。)離乳食が進みやすいように、授乳間隔を4時間くらいに統一し赤ちゃんの食事リズムを整えると良いですね。
離乳食初期はゴックンと飲み込む練習期間です。量にこだわらず、出したりなめたりするだけでも良いので食べ物に慣れることを目的にしましょう。家族が食べたり飲んだりする様子を見せると良い刺激になります。お腹が空くリズムを持てるように、遊びと食事、睡眠のメリハリをつけると良いですよ。
親御さんの気持ちと時間に余裕があり、赤ちゃんの機嫌がよい時であれば何時でも良いです。ただし、午前に1回、午後に1回といったようにある程度の間隔をあけましょう。離乳食を始めた時と同じように授乳時間に合わせても良いですね。
食事時間の他、授乳時間や入浴、就寝時間などを毎日同じような時間帯に設定すると赤ちゃんの空腹リズムが定着し、離乳食を進めやすいですよ。
食べてくれないと不安になりますよね。考えられる理由はいくつかあります。
食べ具合には個人差があり、変化しやすい時期です。食べないものを特定せず、様々な食品を試し、無理に食べさせようと気負いすぎないことが大切です。
離乳食が順調に進んでおり、ゴックンと飲み込めるようになっていればすべてにとろみをつけなくても大丈夫です。豆腐や柔らかく煮た野菜などはとろみをつけず、舌や歯茎でつぶして飲み込む練習にしましょう。肉や魚などのぱさぱさして食べにくそうなものは水分を増やしたりとろみをつけてあげると良いですね。
ぱさぱさしていたり、硬くて飲み込みにくかったりすると口から出してしまうことがあります。とろみを付けたり、サイズを小さくしたりしてみてはどうでしょうか。
何か月ごろまでといった決まった期間はありません。気になる場合は消毒を続けても良いですが、まずはよく洗って、しっかり乾かし、衛生的に保つことが大切です。特にすりつぶしに使った調理器具などは溝に食べ物が残りやすいので注意しましょう。
食品を与える時期を遅らせてもアレルギーの発症の有無に影響しないことが分かっています。卵は完全に火を通した卵黄を、ごく少量食べさせます。特に心配な場合は、病院を受診しやすい平日の午前中に食べさせましょう。
離乳食の進み方には個人差があるので、焦らずともお子さんのペースで進めて大丈夫です。
いろいろなものに興味を持つ年齢です。親御さんの準備した食事内容というよりも、食事に集中できる時間設定や環境を作ることが大切です。食卓の上は片付け、赤ちゃんの興味を引くようなものは視界に入らないようにしましょう。食事の時間にお腹が空いているためには、他の食事の時間との間隔や活動時間、おやつの時間や量などの与え方が関係します。1日のスケジュールを整理してみるのも良いでしょう。また、大人が座って美味しそうに食べる姿を見せたり、食べたくなる(興味を持つ)声掛けをしたりすることも効果的です。
離乳食の食べ具合はどうでしょうか?お子さんの食事状況によってフォローアップミルクの必要性は異なり、必ず飲ませなければいけない、ということはありません。
フォローアップミルクは、成分としては牛乳に近く、牛乳には少ない鉄やビタミンDなどを含み、過剰になりがちなたんぱく質やミネラルを減らしています。そのため、離乳食を食べない、食べる食品が偏っているなどで鉄不足や栄養不足が気になる場合は、離乳食の補助として活用することができます。1歳頃ではむし歯予防のために哺乳びんではなくストローやコップ飲みが望ましいです。
一般に育児用ミルクには十分な量の鉄が含まれているので、フォローアップミルクを併用する必要はありません。お子さんの栄養状態が不安な場合は下記連絡先へご相談ください。
母乳は育児用ミルクと比べて鉄の量が少ないため、フォローアップミルクを上手に活用していたのですね。食事から栄養を摂れるようになったということで、牛乳に切り替えてはどうでしょうか。牛乳にはカルシウムやたんぱく質が多く、1歳を過ぎていれば飲むことができます。
フォローアップミルクが残っている場合は、ミルク粥やミルク煮などの離乳食の材料として使うことができますよ。
乳幼児健診時に栄養士が授乳や離乳食、幼児食のポイントをお話しします。離乳食の支援では初期と後期に分け、栄養士の講話と調理の簡単な実技を含む離乳食教室を実施しています。
その他、電話や面談での相談も随時行っています。不安なことがありましたらお気軽にご連絡ください。